調査の背景

生命保険会社のマイページは、契約者が契約内容の確認や各種手続き、給付金請求を行うための重要な窓口です。しかし、契約者のみが利用し、他社と比較される機会が少ない特性から、改善が進みにくい傾向にあると指摘されています。

また、契約者がマイページを訪れる機会は限られています。そのため、単に手続きを完了させるだけでなく、保障の見直しや追加契約、給付金請求のきっかけを提供することが、顧客への価値提供と売上向上に繋がると考えられています。

今回の調査では、大手生命保険会社13社の既存契約者向けマイページを対象に、売上や顧客への価値提供に繋がる設計がなされているか、また基本的なユーザビリティが確保されているかを評価しました。

調査結果の概要

WACULの調査結果によると、大手生命保険会社13社のマイページ評価は100点満点中、平均66.6点でした。特に、契約者との接点を売上につなげる取り組みには改善の余地が大きいことが示されています。

具体的には、契約内容確認や住所変更、受取人変更などの各種手続きのWeb化は全社で対応されており、応対工数の削減には貢献していることが分かりました。これは業界標準として定着していると言えるでしょう。

一方で、契約内容を確認する流れの中で、文脈に沿ったアップセル提案を行っていた企業は1社にとどまり、「実は請求できるかも?」と契約者に気づきを与えるコンテンツを提供していた企業は0社でした。

本調査からの提言

WACULは、マイページを単なる契約内容確認や手続きの場としてだけでなく、既存契約者との貴重な接点として捉え直し、売上や顧客への価値提供に繋げる必要があると提言しています。

そのために、以下の点が重要であるとしています。

  • 契約内容を確認する際に、保障の見直しや追加契約の提案、給付金請求の可能性に関する案内を組み込み、契約者の次の行動を促す。

  • マイページでの契約者の行動データを、営業活動やメール、SMSなどのコミュニケーションと連動させ、契約者のライフステージやニーズの変化を捉えた継続的な情報提供を行う仕組みを構築する。

調査概要

本調査は、大手生命保険会社13社が運営する既存契約者向けマイページを対象に、モバイル環境での実際の画面を調査・評価しました。アップセル、請求勧奨、応対工数削減、ユーザビリティの4つの観点から100点満点で採点し、各社の取り組み状況と課題が比較されています。

レポートの全文は以下のリンクから確認できます。
生命保険会社のマイページ評価レポート2026〜契約者との数少ない接点を、売上に接続できていない

WACULについて

株式会社WACULは、ビッグデータと知見を基盤に、企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)を戦略から実行まで一貫して支援するマーケティングDXカンパニーです。2010年にデジタルマーケティングのコンサルティング事業を開始し、2015年からは人工知能を活用した「AIアナリスト・シリーズ」を提供しています。組織設計から戦略立案を行う「WACUL DXコンサルティング」や、フリーランスのデジタル人材マッチングサービスなどを通じて、クライアントの売上最大化を効率的に支援しています。

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